健康長寿の鍵 ~乳酸菌発酵液~
バイオジェニックス健康法
東京大學名誉教授 光岡知足

乳酸菌発酵液によるバイオジェニックス健康法

まとめ

 乳酸菌発酵 液は、毎日続けて摂ることで腸内クリーニングとバイオジェニックス効果によって体質が改善され、その結果、病気の予防・治療・回復に役立つすぐれた方法であると期待できます。乳酸菌発酵液が生活習慣病などの病気の予防・治療の作用機構は、まだ充分明らかにされていませんが、今後の詳細な臨床研究から、証明される日も遠くないでしょう。私はまず、乳酸菌発酵液の良さをご自身で体験されることが一番良いと思います。乳酸菌発酵液は副作用がなく、医薬品と違って、すぐに効果が得られるものではありません。その良さの実感を得るためには、ある程度の期間摂り続けることが必要です。短期間で効果が現れないといって、あきらめないことです。1年、2年…5年、10年と継続して摂取することがとても大切なのです。ただし、健康のために乳酸菌発酵液だけ摂ればよいというわけではありません。
 これからの健康長寿のための研究課題のひとつは、「腸内細菌が免疫・アレルギー・抗酸化作用にどのように関与しているか」を明らかにすることだと思います。これらの問題は「免疫力を高める」、「アトピーや花粉症などアレルギー性疾患を予防する」、あるいは「活性酸素を除去する」などの解明を通して、機能性食品の開発・評価につながります。現状では、そのような機能性食品は、西洋医学では未解決の病気の予防や治療に、代替医療として利用される可能性も高いと考えられます。
 健康なからだには、もともと生体ホメオスタシス維持のための生体調節機能が備わっています。しかしながら、ストレス・病気・老化などの要因は、この生体調節機能を低下させ、種々の健康阻害を招く大きな原因となります。生体ホメオスタシスは、免疫系・内分泌系・神経系間を情報伝達物質によって相互に制御し合いながら、生体の恒常性が維持されています。乳酸菌発酵液は、この生体ホメオスタシス維持に効果的に働き、自然治癒力を発揮すると考えられ、生活習慣病の予防や代替病の領域で、乳酸菌発酵液が積極的に利用できる時代がやって来るのではないでしょうか。
 健康長寿にとって何よりも重要なことは、食生活、精神的ゆとり、運動に注意した上で、定期的に健康チェックをすることです。特にストレスは年齢に関係なくビフィズス菌を減らし、ウェルシュ菌を増やします。これらの現象は、腸内環境を悪化させ、免疫力を低下させ、早老・早死の原因となります。ストレス解消には、物事の発想の転換を図り、生きがいを持って毎日を送ることをお薦めします。


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